材料の再解釈で和を表現。
傾斜のある古くからある分譲地に建つ家。周囲は住宅に囲まれており、
いかにプライバシーを保ちながら、開放的な空間を創ることができるかを目指しました。
クライアントの夫婦は外観に関してはどことなく和なイメージを希望されていました。
そこでファサードにはほぼ窓は設けず、山採りのマツをメインツリーに採用。
外壁は、神社仏閣の屋根に使用される一文字葺きの葺き方を壁に採用し、銅ではなくガルバリウム鋼板の一文字葺きとしました。
一般的に和のイメージは下屋根があり化粧柱の瓦屋根をイメージしますが、前にも述べたような神社仏閣などの材料をイメージさせることにより、新しく解釈をした和がイメージできました。
私はあまり好きな言葉ではないのですが、「和風」や「洋風」の一般的なイメージを建築家自ら解釈を変えていくことにより可能性が広がるように思います。
『栗東小野の家』
LIXIL CONTEST2021 新築部門
敢闘賞 受賞作品
COLOR LABEL DESIGN OFFICE
殿村明彦建築デザイン研究所
滋賀県彦根市新海浜2-11-4
一級建築士
建築家 殿村明彦
「ファサード」とは、建物の外観や正面を指す建築用語です。
ファサードは、建物全体の外部のデザインや見た目を形成する重要な要素であり、通常、外壁、窓、扉、装飾的な要素などが含まれます。
ファサードには以下の要素が含まれることがあります:
外壁(Exterior Wall): 建物の外部を覆う壁。外壁の素材や色、質感などがファサードの一部を構成します。
窓(Windows): 窓はファサードに明るさや通気性をもたらすだけでなく、建物のデザインやスタイルにも影響を与えます。
扉(Doors): メインエントランスや他の出入り口が、ファサードのデザインに影響を与えます。
装飾的な要素(Decorative Elements): ファサードには、装飾的な要素や彫刻、意匠が含まれることがあります。これらの要素は建物に個性を与え、美学的な価値を高めることがあります。
彩色や材質(Color and Texture): ファサードの彩色や材質は、建物の外観を大きく左右します。これには塗装、タイル、石、レンガなどが含まれます。
アーキテクチャルな要素(Architectural Features): ファサードには、特定の時代や建築様式に関連するアーキテクチャルな要素が組み込まれることがあります。
ファサードは、建物がどのように周囲の環境と調和し、どのような印象を与えるかに影響を与えます。建物のスタイルや機能に合わせてデザインされ、美的な観点からも重要な要素となっています。