解説『材料の再解釈で和を表現』建築家が考える建物のデザイン、ファサードについて。

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材料の再解釈で和を表現。

傾斜のある古くからある分譲地に建つ家。周囲は住宅に囲まれており、
いかにプライバシーを保ちながら、開放的な空間を創ることができるかを目指しました。


クライアントの夫婦は外観に関してはどことなく和なイメージを希望されていました。


そこでファサードにはほぼ窓は設けず、山採りのマツをメインツリーに採用。


外壁は、神社仏閣の屋根に使用される一文字葺きの葺き方を壁に採用し、銅ではなくガルバリウム鋼板の一文字葺きとしました。


一般的に和のイメージは下屋根があり化粧柱の瓦屋根をイメージしますが、前にも述べたような神社仏閣などの材料をイメージさせることにより、新しく解釈をした和がイメージできました。

私はあまり好きな言葉ではないのですが、「和風」や「洋風」の一般的なイメージを建築家自ら解釈を変えていくことにより可能性が広がるように思います。

『栗東小野の家』
LIXIL CONTEST2021 新築部門 
敢闘賞 受賞作品

COLOR LABEL DESIGN OFFICE
殿村明彦建築デザイン研究所
滋賀県彦根市新海浜2-11-4

一級建築士
建築家 殿村明彦